社団法人全日本愛鱗会

泳ぐ宝石 錦鯉

飼育ポイント集

(1)   雨とCODの関係

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初めに低気圧(雨降り)とCODの関係についてお話しします。水温が25℃以上で台風に見舞われた場合、低気圧が3~4日停滞することがあります。そんな時にはCODが5ppm以下でも、雨水が入らないハウス池では餌の量を減らす方は少ないと思います。すると水質は急激に悪化します。初日は5ppm以下でも、2日目は8~10ppm、3日目は12~15ppm、4日目は20ppmと信じられないくらい悪化するのです。


対処方法としては濾過槽の掃除をオススメします。掃除のポイントは初めに濾材を槽内ですすぎ洗いしてから濾材を取り上げます。すすぎ洗いができない場合は上から水をかける程度で良いでしょう。

この時の水は池の水が望ましいのですが、新水(水道・地下水)でも構いません。最近読んだ雑誌で濾材を水道水で洗うと、含有塩素でバクテリアが死んでしまうという記事を目にしましたが、そのようなことはありませんので安心してください。しかし、新水を使う場合と池水を使う場合では池の環境が変わることには間違いありません。なぜなら濾材に付いているバクテリアを洗い流してしまうからです。好気性バクテリアは池の中、および濾過槽内の容量に均等に存在しており、新水で洗うより池水で洗うほうが濾材のバクテリアの付着率が高くなります。

次に濾材を上げてから10分ほど待ち、濾過槽の底の沈殿物のみを捨てます。この沈殿物こそがCODを上昇させる原因の一つにほかなりません。

濾過槽の掃除が終わったら、光合成細菌や水質調整剤などを池や濾過槽に撒くのも良いと思います。自然界に比べて飼育池などの環境はとても微妙なところでバランスをとっていることを念頭に入れておきましょう。


急激な水質の悪化は穴あき病などを引き起こすので細心の注意が必要です。特に生物濾過がうまくいっていないと、アンモニア(NH3)濃度が上昇します。人間は体内のアンモニアを尿素と合成して排出しますが、魚はアンモニアのままで排出します。アンモニアは魚に有害です。このことが水質悪化の原因です。

POINT  新水を多量に入れるのは池の財産(好気性バクテリア)を捨てること。排水は効果的に。

飼育魚病研究部 副部長 平田潤一 (埼玉県支部)

(日鱗誌443号より/転載を禁ず)