白の地体に緋斑と墨斑があるもの。
新潟の生産地を中心に「さんけ」という通称で呼ばれています。
大正三色の見方としては、白の地体に緋斑と墨斑がのって上品さを身上とするものを秀とします。
昭和三色とは墨の性質が違うことが最大の特色ですが、一般的に簡単な見分け方としては、頭部に墨斑がないのが大正三色と考えてよいでしょう(例外あり)。手鰭(胸鰭)や背鰭に現れる墨は縞状になります。
ツボ墨と重ね墨
大正三色の墨の鑑賞のポイントのひとつとして、ツボ墨と重ね墨があります。
- ツボ墨
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白地の部分にのる墨斑。とくに、肩口や体の中心部にあって、白地にくっきりと食い込むように入り全体の模様を引き締める墨点。
- 重ね墨
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緋盤の上にのる墨斑。
うるし墨とナベ墨
- うるし墨
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大正三色の墨を鑑賞する場合、紫(青)がかった黒色でツヤのある墨を「漆(うるし)墨」といい良質の墨とします。
- ナベ墨
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鍋底の煤のような色合いでツヤがないのは「鍋(ナベ)墨」といって質も劣るとされます。